ストーマケア · SIIL Ostomy

ストーマの下痢と便秘:対処法と食事のポイント

数分でパウチがいっぱいになるゆるい便、あるいはまったく出てこない便。どちらもストーマのある方にはよくあることで、たいていは簡単な最初の一手があります。試してほしいこと、食べるもの、助けを求めるタイミングをまとめました。

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スタジオでやわらかなベージュのSIILパウチカバーを着けて微笑む男性と女性
やわらかいカバーが、つらい日もパウチの音や存在感をやさしく抑えてくれます。
かんたん回答

ストーマの下痢とは、水のような排泄物がパウチをすぐにいっぱいにする状態です。いちばんのリスクは脱水なので、経口補水液を少しずつ飲み、塩気のあるでんぷん質の食べ物(白いごはん、うどん、バナナ、食パン、オートミール)をとり、甘い飲み物、カフェイン、アルコールは避けましょう。便秘とは、排泄物が少ない、または硬い状態で、多くはコロストミーで起こります。水分を増やし、やわらかい食物繊維を少しずつ足し、歩いて、お腹を温めてください。ゆるい排泄物が24時間以上続くとき、脱水のサイン(濃い色の尿、めまい、口の渇き)があるとき、または2〜3日排泄がなく、けいれん痛や嘔吐があるときは、ストーマケアチームに連絡しましょう。

ストーマの下痢・便秘とはどんな状態?

排泄物の様子は、ストーマの種類によって違います。コロストミー(結腸ストーマ)では、やわらかい便から形のある便が、1日に1回から数回出るのがふつうです。イレオストミー(回腸ストーマ)では、どろっとした液状からペースト状の排泄物が出て、1日に5〜8回ほど排出します。だから、問題のサインは、あなたにとっての「いつもどおり」が基準になります。

ポイントは「変化」です。排泄物が急にとても水っぽくなった、回数が増えた、あるいはいつもよりずっとゆっくりで硬くなったときは、下痢や便秘の状態だと考えてください。

  • 下痢・排泄量の増加: 薄く水っぽい排泄物がパウチをすぐにいっぱいにする、排出の回数がずっと増える、またはイレオストミーで1日の排泄量が1.5リットルをはるかに超える。
  • 便秘: いつもよりずっと排泄物が少ない、硬くて乾いた便、いきまないと出ない、お腹が張って不快。コロストミーでいちばんよく起こります。
  • どちらの場合でも正常ではない状態: 排泄物に血が混じる、強い痛み、嘔吐、ストーマが腫れて黒ずんでいる。これらは医療機関での診察が必要です。

排泄物が水っぽくなる原因

代表的な原因は、おなかの風邪(胃腸炎)や食中毒です。ほかにも、抗生物質、急な食事の変化、とても脂っこい食事や辛い食事、糖分やソルビトールなどの人工甘味料のとりすぎ、カフェインやアルコールの大量摂取、ストレスがよくあるきっかけです。

イレオストミーでは、排泄物がもともと液状なので、ちょっとした変化が大きく感じられます。しかも水分や塩分を吸収する大腸がありません。だからこそ本当に心配なのは脱水で、早めの対応が大切なのです。

下痢・排泄量が多いときの対処法

まずは水分補給。そのあとで、食べ物で排泄物のペースを落ち着かせましょう。

  1. まず水分補給

    経口補水液かアイソトニック飲料を、1日を通して少しずつ飲みましょう。水だけだとかえって水分が腸を通り抜けやすくなるので、塩分と一緒にとってください。

  2. 塩気のあるものとでんぷん質を

    白いごはん、うどん、食パン、じゃがいも、おかゆやオートミール、バナナ、すりおろしりんごは、排泄物を固めるのに役立ちます。塩味のクラッカー、塩せんべい、みそ汁やコンソメスープなど、塩気のあるものも足しましょう。

  3. 少量を、回数多く

    1日2回の大食いより、5〜6回の少量の食事のほうが腸にやさしいです。よくかんで、ゆっくり食べましょう。

  4. 食事と飲み物の時間をずらす

    食事の30分前か30分後に飲むようにすると、食事中に飲むより排泄物が固まりやすくなる人もいます。

  5. 引き金になるものは控える

    落ち着くまでは、甘い飲み物、果汁ジュース、カフェイン、アルコール、辛い食べ物、プルーン、生野菜は避けましょう。

  6. お薬について相談する

    イレオストミーの方の多くは、ケアチームのアドバイスに従って、ロペラミドなどの下痢止めを、食事の30分前に使っています。使い始める前に必ず相談してください。

排泄物を固める食べ物と、ゆるめる食べ物

体の反応は人それぞれです。これはあくまで出発点と考えて、1〜2週間、簡単な食事メモをつけてみましょう。

排泄物を固めやすい食べ物と、ゆるめやすい食べ物
固めやすい ゆるめやすい
白いごはん、うどん、食パンプルーンジュース、プルーン、干しあんず
バナナ、すりおろしりんご、皮をむいたりんご生の葉物野菜、生野菜
おかゆ、オートミール、くず湯ふすま、全粒粉のシリアル、種実類
マッシュポテト、ゆでたじゃがいも辛い料理、唐辛子やラー油などの辛いソース
なめらかなピーナッツバター、マシュマロ甘い飲み物、果汁ジュース、炭酸飲料
ヨーグルト、チーズ(適量)ソルビトールやキシリトール入りの糖質ゼロのお菓子
塩味のクラッカー、塩せんべい、スープコーヒーなどのカフェイン、アルコール

脱水:見逃してはいけないサイン

水っぽい排泄物では、水分と塩分の両方が失われるため、脱水がいちばん大きなリスクです。早めに気づけば、対処は簡単です。

ストーマの便秘への対処法

コロストミーでも、ストーマのない腸と同じ理由で動きが鈍くなることがあります。水分や食物繊維が足りない、体を動かさない、旅行、そして鉄剤や強い痛み止めなど一部のお薬が原因になります。

  1. 水分を増やす

    1日を通して、こまめに水分をとることを目指しましょう。朝の温かい飲み物で、動き出すことがよくあります。

  2. やわらかい食物繊維を少しずつ

    オートミール、火を通した野菜、梨、キウイ、プルーン、よく熟した果物が役立ちます。反対に極端にゆるくならないよう、新しい食べ物は1つずつ足しましょう。

  3. 体を動かす

    20〜30分のウォーキングは腸を刺激します。お腹を時計回りにやさしくマッサージするのも効果的です。

  4. いつものリズムを作る

    決まった時間に食べて、コロストミーからの排泄をトイレで行う方は食後にトイレに座ると、腸がリズムを覚えます。

  5. 下剤はアドバイスがあるときだけ

    膨張性下剤や浸透圧性下剤はコロストミーに役立つことがありますが、まずケアチームに確認してください。イレオストミーでは、使うよう指示されていない限り、下剤は避けましょう。

ストーマケアチームに連絡するとき、救急外来に行くとき

水っぽい排泄物が24時間以上続くとき、水分をとっても戻してしまうとき、脱水のサインがあるとき、または便秘が2〜3日以上続くときは、ストーマケアチームか医師に連絡してください。

強い腹痛やだんだん強くなる腹痛、繰り返す嘔吐、硬く張ったお腹、排泄物に血が混じる、ストーマが濃い赤・紫・黒になる、失神、あるいは嘔吐とけいれん痛をともなって排泄がない(腸閉塞の可能性があります)ときは、すぐに救急外来を受診してください。迷ったり動けなかったりするときは、119番に電話しましょう。

落ち着くまでの間、漏れと不快感を抑えるには

ゆるい排泄物は量が多く、わずかなすき間にも入り込むので、漏れやすくなります。パウチは3分の1ほどたまったら排出し、面板が浮いてきたら交換しましょう。皮膚の水分をやさしくふき取り、ただれているときは粉状皮膚保護剤や皮膜剤で守ってください。

ストーマパウチ用に作られたベルトは、いっぱいになったパウチの重さを支えるので、漏れの起点になりやすい粘着部分への引っ張りが減ります。やわらかな内ポケット付きストーマ用アンダーウェアはパウチを平らにしっかり固定し、布製のパウチカバーはプラスチックが肌に触れるのを防いで、音も抑えてくれます。毎日のルーティンは、パウチの交換と排出の頻度も参考にしてください。

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よくある質問

コロストミーやイレオストミーで下痢になる原因は?

よくある原因は、胃腸の感染症や食中毒、抗生物質、脂っこい食事や辛い食事、甘い飲み物や人工甘味料、カフェインやアルコールのとりすぎ、ストレスです。イレオストミーでは排泄物がもともと液状なので、変化がすぐに現れ、脱水のリスクも高くなります。

イレオストミーの排泄物を固めるには?

白いごはん、うどん、食パン、バナナ、すりおろしりんご、おかゆやオートミール、マッシュポテトを食べ、おやつになめらかなピーナッツバターやマシュマロを選び、食事と飲み物の時間をずらしましょう。ケアチームのアドバイスに従ってロペラミドを使う人も多くいます。

ストーマの脱水はどう対処すればいい?

経口補水液かアイソトニック飲料を1日を通して少しずつ飲み、塩気のあるものを食べましょう。水だけでは塩分も失われているので足りません。めまいや失神があるとき、水分をとっても戻してしまうときは、医療機関で診てもらってください。

ストーマの下痢はどのくらい続く?

軽いおなかの不調なら、1日ほどで落ち着くことが多いです。水っぽい排泄物が24時間以上続くとき、または脱水のサインがあるときは、ストーマケアチームに連絡してください。

コロストミーでも便秘になりますか?

はい、コロストミーでいちばんよくある腸のトラブルです。水分を増やし、やわらかい食物繊維をとり、規則正しく食事して歩けば、たいていは解消します。2〜3日排泄がなく、けいれん痛や嘔吐があるときは、ケアチームに連絡するか、救急外来に行ってください。

イレオストミーでも便秘になりますか?

排泄物が液状なので、まれです。イレオストミーで排泄がゆっくりになったり止まったりするときは、食べ物による閉塞のことが多いので、閉塞の可能性があるものとして扱い、警告サインに注意してください。

どちらのトラブルも予防できる食べ方は?

規則正しい食事、こまめな水分補給、よくかむこと、新しい食べ物は1つずつ試すことです。オートミール、火を通した野菜、熟した果物などのやわらかい食物繊維はコロストミーの動きを保ち、ごはん、うどん、バナナなどのでんぷん質はゆるい排泄物を落ち着かせます。

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